ジェンダー問題
はじめに
協力隊員として任地で活動する前に派遣前訓練があり、その中でジェンダー問題の講義を受けたりする。で、最近ふとしたきっかけで(いや、なんとなくね)考えてみた。
ジェンダー問題って言うと「女性解放」ということで語られることが多い。女性に対しての差別をなくし、女性の人権を守ろう!!!って論調が多い。
アプローチの問題点
基本的な僕のスタンスは、抑圧からの開放というのは賛成です。でもね、これって全然So Whatが考えられてない気がしませんか?どうだろう?
というのも社会の大部分を構成している経済セクターに対して、メリットがいまひとつ分からん。「で、女性解放すると何かメリットはあるの?」というのが経済セクター(企業とか)からの問いだと思う。なのに、これには応えないで単に「女性を差別から開放しよう」というのは単なる精神論に過ぎないなぁと思った。win-winになってないし。
どんなアプローチがあるんだろう?
僕が考えるに女性の開放以下の2点から必要だと思う(まぁ、ジェンダー問題詳しくないから適当な意見なんだけどね)
- 労働力確保の面でメリットがある!!!
- これからは「サービス」面が重視される社会である!!!
労働力確保
今、日本は少子高齢化ですよね。そして2007年あたり(?正確な年は忘れた?)から労働人口が減るようなことを聞いた。そんな中で、今の労働力(男性とみたたてて)と同じだけの優秀さがあり、日本語を話せる労働力が日本にいます。「女性」です。
こんな優秀で身近にある労働力を眠らせておくのはもったい!!!彼らを雇用すれば、総人口が減ったとしても今までと同じだけの労働力を確保でき、日本経済も衰退の一途を(直近では)たどらずにすむ!!!だから、女性をもっと活用しよう!!!
サービス面重視の社会
これは、「女性らしさ」と「女性」を単線的に結び付けていて論拠としては弱いかもしれない。が、一応こういう仮定で論を進めてみたいと思う。
以前紹介した「異文化適応」の本の中に、こういう一説があった。
結局、技術発展は、男性らしさの強い価値観よりも女性らしさの強い価値観の必要性を高める傾向がある。
まぁ、本当は「多文化世界」の訳本P112を読んでもらったほうがいいが、簡潔に言うと、
- 情報革命によって古くからある多くの仕事がオートメーション化され以下のような仕事が残る
- リーダーシップ機能
- 創造的な仕事(新製品を開発し、効用・美・倫理の基準に合うよう高める)
- 安全・保障・防衛・維持に関わる仕事(予期できないことに対する仕事)
- 人間関係を本質とする仕事(管理・娯楽・社交・相談・援助・学習動機付け等)
- 上記のような仕事を遂行するには女性らしさの強い価値観が必要である。特に4番目は女性らしさが特に必要だ。
つまり、情報革命により多くの仕事がオートメーション化され、オートメーション化されない仕事が残る。残った仕事を遂行するには女性らしさが必要だ。女性らしさを女性の方が持っていると考えられるから、女性をどんどん社会に進出させよう。そうすれば、ビジネスを男性性だけのときよりもうまく進められるから、利益をより多く得られるだろう。ということです。
また、工業立国(男性らしさ)からサービス立国(女性らしさ)への移行がうまくいかず1990年代の不況を産んだ?のかもしれないとふと思った。