協力隊員に求められる資質ってなんだろう?

ふとしたきっかけでいろいろと協力隊自体について考えることが多いです。このきっかけは、先輩隊員と話したことから端を発しました。

まとめ

  1. 自分で切り開く能力
  2. 日本社会での社会人経験
  3. 走りながら考える(新しく自分の能力を開発する)
  4. あなたは少数民族としてどうする?
  5. JICA頼りなの?

各論

要請に対する適応性

これを思ったのは、一般的に以下のことが当てはまるからです。

「協力隊の隊員募集で掲載される要請内容と実際の活動内容がかけ離れている場合が多々ある」

これは、本当によく聞く話です。実際には

  1. 要請が無い場合がある(受入先機関のボスが変わっていて、前任のボスから話をきいていなく、そして任地に行ってから「おまえなんかいらない」って言われる)
  2. 受入先機関が出した要請が古くて要請内容が変化している(基本的に1年以上経過&5年以上経過している場合さえある)

自分でできることを探し*1状況に対応するしかない。それは、配属先で仕事を見つけたり、できることを探したり自分をうまく売り出して要請を新しく作り出したり、任地変更であったりもする。こういう状況に単に悲嘆にくれるのではなくて、新しく作っていく行動が必要なんだろうなと考えた。

日本社会での社会人経験

これはスポーツ系の職種ではあてはまらないかもしれませんが、、、。やっぱり、働いている人であれば誰でも分かると思うんだけど、学生と社会人はかなり違います。特に以下の点がわからないんじゃないかと思う。

専門の仕事以外の他との連携があってビジネスが成り立っていること

例えば、技術だけで仕事が成り立つわけではなく、営業や製造、サービス及びそれを支える支援機能(経理・人事等がうまく組み合わさって仕事が成り立っている。また、似たようなことだけど、人・物・金・情報の流れも体験的に把握している。

これらを知らないで、任地に行くと比較対象となるものが無いため任地において何がおかしいかが考えられないんじゃないかと思う*2

だから、社会人経験は必要だと思う。

走りながら考える(新しく自分の能力を開発する)

「走りながら考える」

前に在籍していた上司から言われた言葉です。えー、これほんと必要です。配属先から挙がる要請内容に対応できる能力をずばり持った人なんていません。なので、その要請に対応するために、自分の能力を新たに獲得する意思がないとつらいと思う。

僕の場合は、たまたま変化の激しいIT業界にいて「走りながら考える」なんて当たり前だった。というか、それをしないと生きていけないし、みんなが同じく走りながら考えている状況でどうぬきんでるかを考えていた*3。だから、能力を新たに作ることなんて普通だった。

だけど、どうだろう?協力隊に参加する前から新しく能力を獲得してでも要請に対応しようと考えていた人は多いのだろうか?なんとなくそこまで考えている人は少ない気がする。

また、グロービスで経営を学んだときに、最初に言われた言葉は、

Tの字型に能力を高めよう

というものだった。しかし、それじゃ対応できないんだよね。ここ発展途上国では。なぜならは人材は足りないし、人を雇うお金もない。そこで求められるのは

正方形型に能力を持った人

です。だから、全方位的に能力が高い人でないとやっていけない。もしくは、自分の専門分野に要請を変えさせるようなことをしないとやっていけないです。僕の場合は、自分の専門分野になるべく落とし込もうとしてます。しかし、それもうまくいかない場合もあるのでTの字の縦棒を横に太くすることにしてます。これは、将来的に俺にとっては必ず役立つことが見え見えなので(笑)

あなたは少数民族としてどうする?

来て見て初めて気づいたんだけど、、、

日本人は外国では少数民族

です。当たり前です。これも。だけど、頭悪い僕は気づいてなかったです。ちょっと考えれば気づくことなんだけどね。これが意味するところは、、、

君の考えは俺らの国では受け入れられないよ。

というものです。ではどうするか?まだ、上の気づきがあっただけで確定的なことは何もいえないけれど、とりあえず「彼らの考え方」そしてその背景をあぶりだすしかないと思ってる。その上で、どう対処するかを考え抜くしかないのなかなぁと思ってる。

彼らの考え方をあぶりだす。初心は考えていたけれど、最近は忘れがちだった。反省。こういったのをデータベース化して、対応方法とその結果もデータベースにすると異文化適応のいい教材になるだろうなぁと思ってます。なので、これらを報告書にも掲載するつもり。

まぁ、派遣されて1年。気づけただけでも嬉しいです。以前学生の頃、一人で2ヶ月ユーラシア横断したこともあったけれど、そういう旅の経験からは導き出せない現実をはじめて知ることができた!!!

こんなところかなぁ。

JICA頼り?

現地での生活費から他のいろんなサポートまで結構JICAはいろんなサポートしてくれてます。去年度までは、福利厚生費なんかもあってレクレーションにお金をくれたり、隊員が読む本にまで支援がありました。今年は分かりません。経費削減の圧力が多いためです。まぁ、なければないで別にいいですが*4

が、ほんといろいろJICAは世話をしてくれるので助かる反面、JICAをあてにしている人も多いのも事実。なんか、俺はこういう態度は嫌だなぁと思う。あ、感情論になってしまった。

まぁ、これは俺が
全ては自分がやる

って強烈に思っているからでしょう。資質とは関係ない話になってしまったかな?

リクルートワークスにもあった

普段は全く係わり合いのないところだけど、リクルートワークスにも協力隊の記事が載っていたので掲載しておきます。
http://www.works-i.com/article/db/aid126.html

*1:でも一人では限界もあることは確か

*2:もちろん、全て人が作ってきた制度だから頭が良ければおかしさなんて分かる可能性は十分ある。けれど全ての人がそんなに頭良いわけじゃないし

*3:協力隊に参加一つの理由も同じだったりする

*4:他に楽しむことはいっぱいあるし